モンゴル・ウランバートル・グルメのABガイド記事
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モンゴル乳製品の王様・オーラグを味わうなら今が旬
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- 山本ちかだるま
モンゴル国在住。東京外国語大学モンゴル語科在学中から取材コーディネートと通訳・翻訳業を始め、2002年にモンゴルで起業。年間平均移動距離1万km、モンゴル国全21県踏破の行動派。この道一筋20年の「モンゴルよろづ屋」がお送りするぴっちぴちのモンゴル、まるかじり紀行です。
やっと草原が緑に。乳製品シーズンの到来
6月。モンゴルもそろそろ初夏の到来です。モンゴル語に、「変化が激しくて手に負えない」という意味で「女心と春の空」という諺がありますが、30℃近いカンカン照りの翌日が猛吹雪になることも当たり前の今日この頃。でも、春から初夏にかけては家畜の出産のシーズン。家畜の出産は遊牧民にとって、財産と食糧の恵みがもたらされること。一滴のミルクも無駄にしないように、モンゴルの遊牧民は200種類余りもの乳製品を作るといわれています。今回はモンゴル人が「究極の乳製品」と誇る「オーラグ」をご紹介しましょう。
毛むくじゃらのヤクの出産に立ち会う
モンゴルで飼育されている主な家畜は牛・馬・ラクダ・羊・山羊の五種類。北の方や標高の高い地域では、ヤクという毛むくじゃらの牛もいます。ヤクは牛よりも力が強く、ミルクも乳脂肪分を多く含み、寒さにも強く、その毛はヤギからとれるカシミアのように保温性に富んでいるというお役立ちな家畜なのです。ちょうど、ヤクの出産に立ち会うことができました。真っ黒な母ヤクから生まれた元気な赤ちゃんもやっぱり毛むくじゃらでした。生後10分で子ヤクはすっくと立ち上がり、ゴキュゴキュとおっぱいをむさぼっていました。
軽やかな手さばきが絶品ミルクを絞り出す
若い母ヤクの乳の出が良くないときは、熟練の遊牧民おっかさんが乳の出をよくする朗らかな歌を歌いながら手慣れた手つきで乳しぼり。先に赤ちゃんにおっぱいを吸わせることで乳の出をよくしてから引き離し、赤ちゃんの臭いをかがせておくなど伝統の技があるのです。初乳はトロリとしたとろみがあるようで、素人の私ではチョロチョロとしか出ませんでしたが、おっかさんの手にかかると1回の乳しぼりで6リットルくらい出てました。初乳は普通のミルクよりも黄色くて甘いにおいがしています。
究極の乳製品「オーラグ」の食感は予想外
さて、子ヤクが誕生してから120分後に、今年最初の「オーラグ」ができあがりました。作り方はいたって簡単。ヤクの初乳を寸胴鍋に入れ、ゲルの中心にある薪ストーブの上で沸騰している大きな丸底鍋を「巨大な蒸し器」にして、20-30分ほど蒸せばできあがり。ふんわりとしたカスタードプリンのような見かけなのに、実際の食感はコリコリとした歯ごたえ。これまで味わったことのない不思議な舌触りとコクのある優しい甘味の「オーラグ」は一度食べたら忘れられない「ママの味」なのです。
掲載日:2008/06/12
※上記は記事掲載時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。
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