イタリア・フィレンツェ・サッカー観戦のABガイド記事
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- イタリア/フィレンツェ
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- サッカー観戦
中田英寿のイタリア最後のクラブ・フィオレンティーナの名門復活を現地で観る!
- サッカー観戦のABガイド:
- 元川悦子
長野県出身。夕刊紙記者などを経て、94年からフリーのサッカーライターに。著書に「U−22」(小学館)「初めてでも楽しめる欧州サッカーの旅」(NHK出版)「古沼貞雄 情熱」(学習研究社)ほか。Jリーグ、日本代表から海外まで幅広くフォロー。W杯は94年大会から4回連続で現地取材した。現在も日本代表ウォッチャーとして世界各国を回っている。
「冷静と情熱のあいだ」で知られるフィレンツェ。サッカークラブも強い!
これまでミラノを皮切りに、北部の町を取り上げてきたイタリア編。今回は中部の大都市・フィレンツェを取り上げることにする。
作家・辻仁成と江国香織の小説が映画化された「冷静と情熱のあいだ」の舞台として知られるトスカーナ州の州都にも、もちろんサッカークラブはある。それが「ACFフィオレンティーナ(ACF Fiorentina SpA)、以前の名称はAssociazione Calcio Fiorentina」。4月上旬の時点では、07-08シーズンセリエAで、インテル、ローマ、ユベントスに続く4位につけている強豪クラブなのである。このまま行けば来季のUEFAチャンピオンズリーグ出場権も得られそうだ。中田英寿がイタリアで最後にプレーしたクラブとしても記憶している日本のサッカーファンも多いだろう。
ドゥオモなどを擁する世界的な観光地、ワインなどトスカーナの食も見逃せない
その名門を紹介する前に、まずはフィレンツェという町の概要に触れておきたい。人口36万のこの地はイタリア屈指の観光地として名高い。列車の玄関口であるフィレンツェ・サンタマリアノヴェッラ(Firenze SMN)駅からユーロスターでローマまで1時間半、ミラノまで2時間半という利便性に加え、ドゥオモ、ウフィツィ美術館、ヴェッキオ宮殿、シニョーリア広場など数多くの名所がある。そんなところが、世界各国の人々を惹きつけているのだろう。日本代表MF鈴木啓太(浦和)も「将来はフィレンツェに住むのが夢」と憧れを口にするほどだ。
トスカーナ州は食の豊かさでも有名である。トスカーナはイタリア最大のワイン銘醸地。フィレンェからシエナに向かう道「キャンティ街道」と呼ばれる豊穣なブドウ畑が広がっている。そこで作られたワインとともに食する牛肉は最高だ。私も以前、巨大なステーキを食べたが、その味わい深さといったら格別だった。サッカー観戦の前は腹ごしらえが基本。まずはレストランへ向かうのはいいアイディアといえる。
本拠地「スタディオ・アルテミオ・フランキ」は収容4万7000人
そして本題のサッカースタジアムへと向かう。フィオレンティーナのホーム「スタディオ・アルテミオ・フランキ(Stadio Artemio Franchi)」はサンタマリアノヴェッら駅から17番バスに乗って30分程度。スタジアムは終点ではないので周りの人に確認する必要がある。外観はどこかの美術館と勘違いしそうだが、中に入ると4万7000人の巨大施設である。近い将来、スタジアム移転計画があるようだが、当面はここを使うだろう。チケットは町中の指定されたバールなどでも買えるが、当日券も入手可能。当日券はメインスタンド側の建物の2階で販売される。インテル、ローマ、ユーべ、ミランのビッグ4以外との対戦なら問題なく買えるはずだ。
中田の天敵・プランデッリ監督率いるチームは絶好調。ムトゥらに注目!
今季のフィオレンティーナは好調を維持している。かつてパルマ時代に中田を冷遇したチェザーレ・プランデッリ監督率いる彼らは、アグレッシブなプレスから素早い攻撃に転じるという合理的なサッカーを展開する。同じく中田のパルマ時代の同僚であるアドリアン・ムトゥはドーピング陽性で長期出場停止という苦しい時期を過ごしたが、今季は完全復活を果たした。バーゼルで一時期、中田浩二とともにプレーしていたクズマノビッチも好調だ。元イタリア代表のエースだったクリスティアン・ビエリはベンチ生活が続き、移籍の噂も流れているが、シーズン終盤戦には出番があるかもしれない。今のビオラ(Viola=紫。フィオレンチィーナの愛称)は注目に値するチームなのだ。
紆余曲折を強いられたヴィオラ。今季の成功は一見の価値あり
そんな彼らだが、中田が移籍した04-05シーズン前にはクラブ存亡の危機に直面している。90年代は元アルゼンチン代表のガブリエル・バティストウータや元ポルトガル代表のマニュエル・ルイコスタ(現ベンフィカ)らビッグネームを擁したが、その大盤振る舞いのツケが回り、クラブ経営が破綻。2002年にセリエC2(4部リーグの相当)に強制降格させられたのだ。それでクラブは一時的に解散。新体制で再スタートを切り、わずか2シーズンでセリエA復帰を果たした。2006年には前年の八百長疑惑に関わったとして再びセリエB降格を強いられそうになったが、リーグの裁定を覆してセリエAに残留。ギリギリの状態で少しずつ力をつけ、今季の成功へとつなげていったのだ。そこに至る過程でのプランデッリ監督の手腕は見逃せない。日本のメディアは「中田英寿の天敵」と書きたて、この指揮官を批判したが、彼はイタリア代表の次期監督最有力候補に挙がるほど評価が高い。そのプランデッリ監督のサッカーをじっくりと観察するのもいいだろう。
花の都・フィレンツェの町を堪能しつつ、トスカーナの食と本格的なサッカーを満喫する。それができれば最高だ。これからのイタリアは1年で一番いい時期。ぜひサッカー観戦計画を立てよう!
掲載日:2008/04/17
※上記は記事掲載時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。
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