カンボジア・シェムリアプ・世界遺産のABガイド記事
- 行き先:
- カンボジア/シェムリアプ
- 旅行テーマ:
- 世界遺産
アンコール王朝創始の地プノンクーレンへ! アンコールの歴史をさかのぼる旅に出よう
- カンボジアのABガイド:
- 井伊 誠
カンボジア在住。遺跡以外のカンボジアを旅する本トーマダーの発行人・編集人。王立プノンペン大学外国語研究所にてカンボジア語を学んだ後、人間の暮らしをテーマとして取材活動を開始。お気に入りはカンボジアの広々とした空、ちょっとしつこいカンボジア人のギャグ、バイクでカンボジアの田舎を駆け巡ること、酒の時間。
アンコール王朝創始の地と言われる山
世界各地からアンコールワットを一目見ようと、多くの観光客がカンボジアのシェムリアプ州を訪れます。アンコールワットは巨大(全体の大きさは東西1500メートル、南北1300メートル)であるにもかかわらず細部は精巧で、訪れる人たちを圧倒します。この類まれな宗教建築を生んだアンコール時代が、どこでどのように始まったのか、興味はありませんか? 今回はその謎を解明するてがかりとなる場所へみなさんをご案内しましょう。目的地はアンコール王朝創始の地と言われるプノンクーレン(クーレン山)です。
王が神と一体となる儀式を行なった地
プノンクーレンはシェムリアプの中心部から北東約50キロのところに位置する連山(標高約400メートル)です。プノンクーレンという名前は、ライチ(カンボジア語で「クーレン」)の木が多いことに由来します。9世紀初頭、アンコール王朝の創始者であるジャヤバルマン2世がジャワから帰国し、この山の上で神と一体となる儀式を執り行って当時服属していたジャワからの独立を宣言したといわれています。つまり、アンコールワットやアンコールトムなどの優れた宗教建築を生んだアンコール王朝の発祥の地なのです。
1000年間湧き続ける(?)水でお清めしよう
プノンクーレンを楽しむ最も一般的なコースは、山上の仏教寺院や滝、川のなかの岩に刻まれた神々やリンガの彫刻などを見て回るというものです。山上の仏教寺院には、巨大な砂岩から掘り出された約9.4メートルの涅槃仏が収められています。この涅槃仏は16世紀にアンチャン1世が建造したものだと言われ、信仰の対象となっています。涅槃仏を拝んだら、山の清々しい空気の中、寺院周辺を回る散策コースを歩いてみましょう。周回コースの折り返し地点には1000年間水が沸き続けていると信じられているタックドッムオイポアンチュナム(「1000年間湧き出る水」の意)という湧水点があり、カンボジアの人々がその水で体を清めています。ここでは人々と混じり、アンコール王朝創始の地で体を清めてもらいましょう。
川底に揺らめく神秘的な神々の彫刻は必見
吊り橋の近くの川底では、ヴィシュヌ神とブラフマー神の彫刻が水の流れに揺らめく幻想的な光景を見ることができます。このあたり一帯は、かつて王の沐浴場だったと考えられているところです。川底の岩に彫刻を彫った理由は定かではありませんが、「神々の力が水を媒介として多くの人に伝わる」「神々の彫刻の上を流れることにより水が聖水となる」などと考えられています。また、この山には前アンコール時代からアンコール時代への過渡期に位置づけられるレンガ作りの遺跡が複数残っており、当時の建築の変遷を知る上で興味深いところでもあります。アンコール王朝創始の地プノンクーレンを歩き、アンコールワットやアンコールトムを回るだけでは体感できない、アンコールの歴史をさかのぼる旅に出てみませんか。
【関連情報】
■プノンクーレン
住所:シェムリアプ州
入場料:20ドル(アンコール遺跡への入場券は必要ない)
定休日:無休
アクセス:シェムリアプ市街から車で約1時間40分。個人でもバイクタクシーや車をチャーターして行くことはできるが、ゲストハウスや旅行会社が主催する日帰りツアーを利用すると便利。
掲載日:2008/01/17
※上記は記事掲載時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。
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