ドイツ・ベルリン・グルメのABガイド記事
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著名人の集まった1621年創業のレストランで冬のドイツを味わう
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早稲田大学第一文学部ドイツ文学専修卒業。ドイツには高校時代に国際ロータリークラブ青少年交換留学で一年間、大学時代に交換留学でベルリン自由大学、フンボルト大学に一年間留学する。その後ドイツ・ドルトムントでの整形外科靴職人の修行を経て、現在はドルトムント大学ジャーナリズム学科在籍。
ドイツの冬はたっぷり食べることから始まる
ドイツの冬は少々早めに訪れる。この国の郷土料理は寒い冬にとても似合う。ドイツ料理といって思い浮かべるものは、ソーセージ、黒パン、キャベツの酢漬け、といったところだろうか。例えばフランスやイタリア料理などと比べると、ドイツ料理には色が少ない。先ほど挙げた黒パンやキャベツの酢漬けもあまり栄えない色ではあるが、寒い冬を乗り越える知恵として生まれたこれらの食品は、日々ドイツの食卓に並ぶ代表的料理である。さて、私のお勧めする冬の料理はやはりボリュームたっぷりのアイスバイン(Eisbein)。ドイツ料理は凝った料理の仕方をするというより、素材本来の味を引き出して楽しむ形が多く、アイスバインもまさにその方法の一つ。豚の頸骨を塩で茹でただけなのである。
1621年創業のレストラン、『ツーア・レツテン・インスタンツ』
そんな料理を楽しめる伝統的なレストランをご紹介しよう。首都ベルリンにあるレストランZur letzten Instanz(ツーア・レツテン・インスタンツ)。1621年創業のこのレストランは、ベルリン最古のレストランとしてベルリン市民にも愛されている。この長い名前、日本語に訳すと「最後の審判」という意味になるが、レストランの名前としてはとても変わっている。由来は20世紀初頭に近所に地方裁判所が出来たから、とのこと。ということはそれ以前に他の名前があったわけだが、これもまた変わっていて、「カリオン脇のビーダーマイヤー調の小部屋」であったという。インテリアがビーダーマイヤー様式で、家の脇の教会から毎日鐘の演奏が聞こえていたためにその名前にしたそうだ。このレストランがここにある意味、というのがユニークな形で表現されている。
アイスバインとアイスヴァイン
人気のメニューはやはりアイスバイン。グリルハクセ(子牛スネ肉のグリル)も典型的なドイツ料理として人気がある。どちらも日本人にとっては驚く程のボリュームだが、意外に飽きの来ない味。余談だが、日本人とって区別がつきにくい発音の一つに『b』と『w』がある。アイスバイン(Einbein)はこの豚料理のことであるが、アイスヴァイン(Eiswein)とは凍結したブドウから造る最高級貴腐ワインのことを指す。注文するときは注意しよう。
チャーリー・チャップリンも訪れた歴史あるレストラン
最後にこのレストランに残る伝説を一つ。このレストランには19世紀末から20世紀初頭にかけてベルリンで活躍した画家や文士たちがよく集まったそうだが、何よりもすごいのは、ナポレオンがベルリン侵攻の前にこのレストランを訪れたということ。彼が座ったとされる暖炉前の席は、現在特別なお客様が座る席として大抵空けられている。ドイツの冬は寒いが、葉を失った枝は、薄い氷の膜を全身に身につけて、クリスタルのごとく輝く。たっぷりのドイツ料理を食べた後は、歴史の余韻に浸りながらそんな光景も楽しんでもらいたい。
【関連情報】
Zur Letzten Instanz
Waisenstr. 14-16, 10179 Berlin
最寄り駅:地下鉄 Klosterstrasseから徒歩3分ほど
電話: +49 30 242 55 28
営業時間:12:00〜1:00、日曜日のみ:〜23:00
http://www.zurletzteninstanz.de/(英語、ドイツ語、フランス語)
料理の値段:(メインディッシュ)9,50ユーロから15ユーロ程度
掲載日:2007/11/22
※上記は記事掲載時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。
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