サイパンの海外ガイド記事「映画の舞台【ウィンド・トーカーズ】 ――サイパン攻防戦の痕跡」


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映画の舞台【ウィンド・トーカーズ】 ――サイパン攻防戦の痕跡

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大塚ばつ丸
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ABガイド:大塚ばつ丸 大阪在住。欧米旅行も可能な日数が取れる夏休み、冬休みなどの時期は別として、一日の有給休暇を取るだけで行ける場所として回数を重ねるようになったのが韓国。趣味の旅行、映画、写真が結びついて、ロケ地を訪ねるホームページ「ばつ丸のロケ地を旅する」を始める。

命運を賭けた、サイパン攻防戦!

太平洋戦争の末期、アメリカ軍は日本軍に暗号が解読されないように、アメリカ先住民族の言葉を取り入れたものを使い始めた。日本軍もある程度それを想定していたが、日本軍が予測したのはスー族。ところがアメリカ軍が実際に採用したのはナバホ族の言葉だった。
この映画の背景になっているのは1944年6月から7月にかけてのサイパン攻防戦。日本本土を爆撃するための重要な拠点になるサイパン島を支配下に収めようとする米軍と日本軍守備隊の間で激しい戦闘が行なわれた。映画「ウィンド・トーカーズ」はこの戦いに参加したナバホ族出身通信兵とそれを護衛するニコラス・ケイジらの行動を描いている

 

舞台はサイパン、ロケ地はハワイ

サイパン島へ向かう主人公ジョー・エンダース(ニコラス・ケイジ)らに与えられた任務は「ナバホの暗号が日本軍の手に落ちないよう死守する」こと。しかし、命令は通信兵の護衛にとどまらず、いざとなれば秘密を守るために彼らを殺害することだったことから悲劇が始まる。
映画のロケが実際に行なわれたのはサイパンではなくハワイで、地形がサイパン島北部に似ているといわれるオアフ島のクアロア地区が選ばれた。ハワイとサイパン、両方を知る者が見ても本当に違和感なくみごとに撮影されている

 

ゼロ戦がダイビングポイント

グアム島とその少し北に位置するサイパン島。ともに太平洋戦争の激戦地になった島だが、グアム島で当時の武器の残骸を目にすることはまずない。それに対してサイパン島では道の脇に赤くさびた戦車が残っていたり、海中に墜落したゼロ戦の機体がダイビングポイントになっていたりする。

 

バンザイ・クリフ

戦争の痕跡はサイパンの地形にも残されている。島の北部にあるマッピ山の山腹は艦砲射撃によって大きくえぐられていて、この崖は日本兵が飛び降りて自決したことから「スーサイド(自殺)・クリフ」と呼ばれている。
また追い詰められた民間人ら1,000人以上の日本人が「バンザイ」を叫んで、80m下の海へ身を投げた断崖には「バンザイ・クリフ」という名がついている。

 

戦争の痕跡

バンザイ・クリフに近い場所には通称ラスト・ポスト・コマンドという日本軍司令部跡があり、直撃弾によってコンクリートの壁にあいた穴が生々しく残っている。日本軍玉砕の地であるこの周辺には多くの慰霊碑も建てられている。

観光客でにぎわうガラパン地区から北へ約10km。60年以上たった今も、戦争の痕跡がサイパンに残っている。ぜひ立ち寄ってほしい。

 
 

掲載日:2007/08/23
※上記は記事掲載時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。

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