ベトナム・ホーチミン・観光地・名所のABガイド記事
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フランス統治時代の名残り、歴史を感じさせる郵便局
- ベトナムのABガイド:
- 松野泰子
ホーチミン市在住。東京での出版社勤務を経て、「食べ物が美味しいから何とかなる」という根拠のない自信を頼りに2005年ベトナムへ移住。知らず知らずベトナムの虜になりつつ、食・健康・人をテーマに、ベトナムの情報を発信。現地発行の日本語情報誌『ベトナムスケッチ』を始め、日本の雑誌・webにも寄稿する。
フランス人が建てた中央郵便局
かつては「プチ・パリ」と呼ばれたホーチミン市。フランス植民地時代に作られた街並みや建築物はそれは美しかったとか。近年の建築ラッシュでどんどん姿を変えてはいますが、中には元の美しい姿のまま残っている場所も。そんな建物のひとつが、ホーミン市中央郵便局「ブーディェン・タンフォー(Buu Dien Thanh Pho)」です。街の目抜き通り「ドンコイ(Dong Khoi)通り」と「レ・ユアン(Le Duan)通り」の交差点、パリコミューンと呼ばれる広場の一角にあるこの郵便局は、1886年から1891年にかけてフランス人の建築家ヴィルデュー(Villedieu)氏によって建てられた時代を感る建物です。
新旧入り交じる大通りをお散歩
郵便局は隣にあるサイゴン大教会と並んで、市内観光のメッカとして誰もが一度は訪れる観光スポット。大型バスで乗り入れて写真を撮る旅行者が後をたちませんが、おすすめはショッピング街のドンコイ通りを冷やかしながら歩いて郵便局を訪れる方法。現代的なデパートやブティックを見た後に、古いコロニアル建築を眺めるのは乙なものです。高い鉄格子の門を抜けて一歩中に入れば、さっと涼しい風が吹き、暑さにうんざりした体を癒やしてくるはず。ガラス張りでアーチ型という大胆な作りの天井(大ボールド天井という)はかなり高く、その分風通しがいいのです。
涼しい風を受けてタイムスリップ
さて郵便局に入ったら、入り口付近の木製ベンチに腰を下ろしてしばし辺りを眺めてみましょう。さすがベトナム、正面奥にはホーチミン様の肖像画が。それ以外はヨーロッパを感じさせる装飾があちこちに見られます。入ってすぐ両側の壁側に見えるのは映画に出てきそうなクラシックな木製電話ボックス。もちろん現役で活躍中です。電話ボックスの上、右側の壁には1892年のサイゴンの地図が、左側には1936年のベトナムとカンボジアの通信網を表す地図が掲げられています。この地図を見ながらフランス人はどのような政略を練ったのでしょう。
旅の思い出を手紙に託して
さて、建築文化財として貴重な観光資源となっている郵便局ですが、もちろん地元民にとっては生活の一部。電話をかけたり、海外に手紙や小包を送ったりするための大切な場所です。ベトナム戦争後に世界各国にちらばった越境者たちを、家族や友人に持つ人々は、今日もせっせと故郷の食べ物を小包にして送ったり、手紙を書き送ったりしています。離ればなれになった人々を繋ぐ郵便局という場所で、あなたも外国にいる気持ちを日本の大切な人に綴ってみては?
掲載日:2007/07/06
※上記は記事掲載時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。
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